肩こり(頸肩腕症候群・筋筋膜性疼痛)の解説
① 主な症状(医学的見地)
肩・首・背部にかけての重だるさ・張り感・鈍痛が主な症状です。症状が進行すると、緊張型頭痛・めまい・耳鳴りを伴うこともあります。僧帽筋・肩甲挙筋・菱形筋などには圧痛点(トリガーポイント)が生じ、局所に筋硬結(索状のこわばり)として触れることができます。重症化した場合は上肢のしびれや脱力感が現れることもあり、頸椎症や胸郭出口症候群との鑑別が必要になってきます。
② 原因(医学的見地)
主な原因は、筋肉の持続的な等尺性収縮による局所虚血です。不良姿勢(前方頭位・円背)によって頭部の重心が前方にずれると、頸部・肩周囲の筋肉が常時緊張した状態になります。その結果、筋内圧の上昇→毛細血管の圧迫→局所虚血→発痛物質(ブラジキニン・サブスタンスPなど)の蓄積という悪循環が生じます。また、精神的ストレスによる交感神経の亢進や自律神経の乱れも血管収縮を引き起こし、筋緊張をさらに助長します。
③ 整体でできる対処法
まず筋・筋膜リリースとして、僧帽筋・肩甲挙筋・胸鎖乳突筋のトリガーポイントへ持続的な圧迫を加え、蓄積した発痛物質を散らしていきます。次にモビリゼーションによって頸椎・胸椎の関節可動域を回復させ、局所への負担を軽減します。さらに姿勢矯正アプローチとして、胸椎の伸展や肩甲骨の内転を促すストレッチ・筋膜調整を行い、前方頭位の改善を図ります。再発予防のセルフケアとして、姿勢の定期的な見直し・肩甲骨ほぐし・深呼吸による自律神経の調整もあわせてご指導されることをおすすめします。