① 主な症状(医学的見地) 腰部・仙骨部にかけての鈍痛・重だるさ・張り感が主な症状です。急性期には鋭い痛みや体動時の激痛(いわゆる「ぎっくり腰」=急性腰痛症)が現れることもあります。症状が進行すると、臀部・下肢へのしびれや放散痛(坐骨神経痛)を伴うケースもあります。また、前屈・後屈・回旋など特定の動作で痛みが増強することが多く、重症例では膀胱・直腸障害(排尿・排便困難)が生じることもあり、その場合は速やかな医療機関への受診が必要です。 ② 原因(医学的見地) 腰痛の約85%は非特異的腰痛とされており、明確な器質的原因が特定できないものです。主因は腰椎周囲筋(脊柱起立筋・多裂筋・腰方形筋など)の過緊張・筋疲労による局所虚血と発痛物質の蓄積です。不良姿勢や長時間の同一体位によって椎間板への不均一な圧力がかかり、変性・膨隆・髄核の逸脱(椎間板ヘルニア)が生じることもあります。また、骨盤の歪み・股関節の可動域低下・体幹筋の筋力不足が腰椎への負荷を増大させる要因となります。精神的ストレスや睡眠障害が痛みの慢性化に関与することも医学的に示されています。 ③ 整体でできる対処法 まず筋・筋膜リリースとして、脊柱起立筋・腰方形筋・梨状筋などの過緊張筋に対してトリガーポイント療法や持続的圧迫を行い、血流を改善します。次に骨盤・腰椎のモビリゼーションによって関節の可動域を回復させ、特定部位への負荷集中を軽減します。股関節・胸椎の可動性向上を図るアプローチも、腰椎への代償負担を減らすうえで有効です。セルフケアとして、体幹深層筋(インナーマッスル)の活性化トレーニング・骨盤を立てた正しい座位姿勢の習慣化・睡眠環境の見直しもあわせてご指導されることをおすすめします。