20260520
「腰が痛いわけではないけれど、なんとなくお腹が出て見える」「立っていると疲れやすい」。そう訴える患者さんを診ると、高い確率で見られるのが反り腰です。気づかれにくいこの姿勢の問題は、放置すると腰痛・股関節痛・膝の不調へと連鎖していきます。
まず、ご自身で確認する方法をお伝えします。壁を背にしてまっすぐ立ち、後頭部・肩甲骨・お尻・かかとを壁につけてみてください。このとき、腰と壁のあいだに手がすっぽり入ってしまう方は、反り腰の可能性があります。隙間は手のひら一枚分程度が理想です。
反り腰の主な原因は、腸腰筋の短縮と腹筋・臀筋の弱化にあります。デスクワークや長時間の座位姿勢が続くと、股関節の前側が縮み、骨盤が前に傾きます。その代償として腰椎が過剰に前弯し、反り腰が定着していくのです。
改善には、二つのアプローチが欠かせません。一つは腸腰筋のストレッチ。片膝をついた姿勢で股関節前面をゆっくり伸ばすことを、毎日の習慣にしてください。もう一つは腹横筋と臀筋の強化。いわゆる「インナーマッスル」を鍛えることで、骨盤を正しい位置に保つ力が戻ってきます。
ただし、骨盤の傾きは一人ひとり異なります。自己流のケアで改善しない場合は、専門家の目で根本原因を見極めることが、最も確実な近道です。