20260608
「肘の外側が痛くて、ドアノブを回すだけでも辛い」「バックハンドを打った瞬間に激痛が走る」。テニス肘やゴルフ肘は、スポーツをする方だけの問題ではありません。パソコン作業・料理・gardening など、日常動作の繰り返しでも十分に発症します。しかし多くの方が見落としているのが、肘の痛みの原因が肘にはないという事実です。
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)もゴルフ肘(内側上顆炎)も、前腕の筋肉が付着する腱に過剰な負荷がかかることで炎症が起きます。しかしなぜその筋肉に過負荷がかかるのかを追うと、多くの場合、頸椎・肩甲骨・手首のアライメントの崩れに行き着きます。
頸椎の下部(特にC6・C7)は前腕の筋肉を支配する神経の出口です。ここに歪みがあると、神経が慢性的に刺激され、前腕の筋肉は常に緊張した状態に置かれます。この状態で腕を使い続ければ、腱への負担は何倍にも膨れ上がります。肘だけを治療しても再発を繰り返す方の多くに、この頸椎の問題が潜んでいます。
肩甲骨の動きも無視できません。肩甲骨が正しく機能しないと、腕の動作における負担が前腕へと集中します。肩甲骨の可動性を回復させることが、肘への過負荷を根本的に減らす最も効果的なアプローチの一つです。
安静にしても、湿布を貼り続けても改善しない場合は、肘から離れた場所に原因を探してください。痛みのある場所と問題のある場所は、しばしば別々です。身体を一つのつながりとして診る視点が、慢性化した肘の痛みを解決する確かな糸口になります。