顎関節症

顎関節症の解説


① 主な症状(医学的見地)
顎関節症の三大主症状は①顎関節部の疼痛②開閉口時の関節雑音③開口障害(開口制限)です。疼痛は顎関節部・咬筋・側頭筋・頸部にかけて広がり、咀嚼・開口・会話時に増悪します。関節雑音はクリック音(パキッという弾発音)やクレピタス(ギシギシとした摩擦音)として現れます。開口障害では正常開口量(40〜50mm)が著しく制限され、30mm以下になると日常生活に支障をきたします。さらに頭痛・耳痛・耳鳴り・めまい・眼精疲労・肩こり・頸部痛など多彩な関連症状を伴うことも多く、全身への影響が大きい疾患です。
② 原因(医学的見地)
顎関節症は多因子疾患であり、単一の原因ではなく複数の要因が複合的に関与します。主な原因として、関節円板(顎関節内のクッション組織)の転位・変性があり、これによりクリック音や開口障害が生じます。咬筋・側頭筋・翼突筋などの咀嚼筋の過緊張は歯ぎしり(ブラキシズム)・食いしばり・TCH(歯列接触癖)によって引き起こされます。不正咬合・歯の喪失・不適切な補綴物による咬合異常も誘因となります。また精神的ストレス・睡眠障害・頸椎アライメントの乱れ・外傷(打撲・むち打ち)も発症・増悪因子として重要視されています。
③ 整体でできる対処法
整体では頸椎・胸椎のアライメント改善が顎関節症へのアプローチの基本となります。頸椎の前方変位(スマートフォン頸椎)は顎関節への力学的ストレスを増大させるため、頸椎モビリゼーション・後頭下筋群のリリースによって頭頸部のバランスを整えます。また咬筋・側頭筋・胸鎖乳突筋・翼突筋(口腔外からのアプローチ)への筋膜リリース・トリガーポイント療法によって咀嚼筋の過緊張を解除し、関節への圧迫ストレスを軽減します。肩甲帯・胸椎の可動性改善によって全身のアライメントを整えることも有効です。セルフケアとして食いしばり・歯ぎしりの自覚的抑制・TCHの改善・開口ストレッチ(指3本分の開口訓練)・温熱療法(蒸しタオルの顎部への当て方)・ストレスマネジメントもあわせてご指導されることをおすすめします。歯科・口腔外科との連携も不可欠です。

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